ドイツの達人になる 犯罪・詐欺

ドイツで猛威を振るう投資詐欺 その手口とは?

投稿日:2025年9月17日 更新日:

ドイツで猛威を振るう投資詐欺 その手口とは?

日本で大人気の投資詐欺。

ドイツでも猛威を振るってます。

ドイツ滞在中に、

「儲かる話」

と聞いて

「コロリ」

と騙されないように、その手口を紹介しておきます。

投資詐欺とは?

皆さん、ご存じだとは思いますが投資詐欺とは、

「儲かりますよ。」

との殺し文句で

「投資について何も知らないウブな素人」

を騙し、その金を巻き上げる方法です。

その方法には大きく分けて

  • ねずみ講詐欺
  • SNS型詐欺

の2通りがある。

以下に詳しく解説しよう。

ねずみ講詐欺

投資詐欺の古典がこのねずみ講詐欺。

「新会員を勧誘すれば、儲かる!」

と友達や知人に言われて、ウン十万円を払い

「〇▼■メンバー会員」

になる。

すると今度は有人や知人を

「儲かるよ。」

と騙してしてこのメンバー会員に勧誘する。

その

「会員費の一部」

が、友人や知人を売ったあなたに還元されるというもの。

全く利益の上がらないシステムなので、いずれシステムは崩壊する。

が、崩壊するまでは古参メンバーはがっぽり儲かる。

ドイツでは

”Schneeballsystem”(雪だるま式)

と呼ばれている。

お金の歴史と同じくらい古い投資詐欺。

日本人の

「みんなと同じ事をしていれば安心。」

という心理をうまく利用している。

以前は、投資について何も知らないウブな中高年がターゲットだった。

最近では人生経験のない大学生などをターゲットにしている。

SNS型詐欺

近年、インターネットの発達で登場したのがSNS型詐欺。

SNS上に

「ウガンダの金鉱に投資して儲けませんか?」

あるいは有名人の名前を語り、

「あなたも私みたいに成功してみませんか?」

との殺し文句で宣伝を掲載する。

このSNS型詐欺はとりわけ、投資に興味があるが

  • どうすればいいのかわからない
  • 自分で勉強するのが面倒

という素人に効果的。

あとは

「元金保証」

という魔法の言葉で

「ころっ」

と騙される。

そもそも元金保証の投資は法律違反なのに、初心者にはそんなこともわからない。

ドイツで猛威を振るう投資詐欺とは?

ドイツで猛威を振るっているのはSNS詐欺の方。

というのもドイツには人気の投資テレビ番組

”die Höhre der Löwen”(虎の穴)

がある。

普段は公にならない

「投資の話」

がテレビで放映されて、人気番組になった。

もう10年以上も続いているが、高視聴率を誇っている。

この番組は一般市民の投資への警戒心を取り除いた。

そこで詐欺師は

「虎の穴」

に出演している投資家の名前を勝手に使用して、

「虎の穴で紹介された投資です。あなたも一緒にお金持ちになりませんか?」

と広告を出すだけ。

投資詐欺の手口

興味を持った鴨が

「私も投資でお金持ちなる!」

というリンクを押すと、個人データを記入する窓が開く。

ここに記入して送信すると、

「あっ!」

と言う間に

”die Höhre der Löwen”(虎の穴)

のスタッフを語る人物から電話が来る。

その詐欺師、

「まずは試しに、250ユーロだけ投資して様子を見てみませんか?」

と甘い言葉で誘う。

すると大抵の鴨、もとい素人投資家は

「250ユーロなら失っても、悲劇じゃない。」

と、投資に同意する。

送金先はドイツの銀行口座だ。

その後、詐欺からさらに連絡があり、

「Paysafeと、Binanceにもアカウントを開設して。」

と指図が来る。

前者は個人間でお金を送金するイギリスのスタートアップ。

後者は仮想コインの取引場だ。

言われた通りアカウントを開設すると、個人投資家は毎月、自分が投資したお金がどうなったか、自分で確認できるという。

詐欺の味噌

この投資詐欺で一番大事なのは、大儲けをさせる事。

 

最初の1ヶ月で250ユーロが4倍になる。

もっとも素人投資家が見ているのは、

「フェイク口座」

であり、詐欺師が適当な数字を入れているだけ。

これをみた個人投資家は、

「もっと投資しておけば良かった!」

と後悔する。

その頃を見計らって、

「よかったら投資額を増額してみませんか?」

と誘う。

もっとも今度のお金の送金先はドイツの銀行口座ではなく、Paysafeを使って外国の銀行口座になる。

普段なら、会った事もない人物に

「外国の口座に送金して。」

と言われたら警戒する。

しかし、

「お金が儲かる。」

と思うと警戒心が緩む。

ちょうどロマンス詐欺と同じだ。

こうして大金を海外の口座に送金してしまう。

投資で儲けた金を引き出したい

送金したお金は、また1ヶ月で4倍になる。

これをみた投資家は、

「もっと投資しておけば良かった!」

と後悔する。

その頃を見計らって、

「よかったら投資額を増額してみませんか?」

と誘う。

こうして最後には有り金を全部、送金する。

すると見たこともない富を確保。

「儲かったお金を引き出したい。」

と言うと、

「お金を引き出すには1万ユーロ必要だ。」

と言い、詐欺師は骨の髄っまでしゃぶり取ろうとする。

「もう、お金は残ってない。」

と言った途端、詐欺師はとんずら。

もう二度と連絡が入ってくる事はない。

全財産を失った個人投資家はそれでも、

「いやいや、心配しなくていい。」

と自分に言い聞かせるが、それも数週間が限度。

友人や家族に相談すると、

「それは100%投資詐欺。」

と言われて警察に被害届を出す。

ここにSNS型投資詐欺の一抹を紹介している記事があるので、是非、読んでいただきたい。

リンク : Anlagebetrug

騙す方が悪い?それとも?

2024年に日本で

「GHQから戦後補償を受けれますよ。」

という話で、30億円以上もの大金がだまし取られた投資詐欺があった。

どういう思考過程を踏むと、戦後80年も経っているのに

「戦後補償が受けられる。」

というお伽話を信じることができるのだろう。

勿論、悪いは詐欺師だ。

しかし騙される側にも、あまりにも常識がなさする。

 

1ヶ月で4倍になる

「儲かる話」

が本当なら、この世の中から貧困はなくなっている。

毎朝、電車に1時間も揺られて通勤する人が数千万いるという事実が、

「そんなウマイ話はない。」

と示している。

そんなおいしい話を聞かされたら、まずは家族・友人に相談を。

冷静な第三者なら、投資詐欺を一発で見分けられます。

-ドイツの達人になる, 犯罪・詐欺

執筆者:

nishi

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