
来る2025年10月9日より Echtzeitüberweisung が導入されます。
それもEU全域で。
皆まで言えば
“Empfängerüberprüfung”
も一緒に導入。
「何ソレ?」
という貴殿の為に、紹介しておきます。
この記事の目次
ドイツの銀行送金事情
数年前までドイツでは銀行送金には
“drei Werktage”(3日の通常営業日)
が必要でした。
では、ここで質問。
月曜日?
違います。
土・日は通常営業日ではないので、カウントされません。
火曜日です。
それも終業間際。
下手すれば水曜日。
とにかく遅かった~。
ただし!
これには利点もあり、
「送金先を間違えたあ!」
という場合は、送金取り消しが可能。
この為、
「振り込め詐欺」
には免疫があったんです。
それが数年前に
「24時間送金」
が可能になりました。
それもEU全域で。
Echtzeitüberweisung とは?
それでも
「遅すぎる!」
というビジネス客の不満に応える形で
“Echtzeitüberweisung”(リアルタイム送金)
が、導入されました。
うる覚えですがこれが2~3年前。
もっとも有料です。
私が使っている銀行で
「興味本位」
で試してみると、費用は30セントでした。
平均は50セント程度。
それでも日本の馬鹿高い送金手数料に比べれば、まだ安い。
コレが現在の銀行送金事情です。
Echtzeitüberweisung がやってくる!
ところがです。
EU委員会の取り決めにより、
銀行は顧客に手紙で知らせているので、しばらく前に手紙が届いている筈です。
さらに!
EU委員会は
と決めているので、基本無料です。
オンラインでの銀行送金なら。
すなわち!
EU全域での銀行送金が”Echtzeitüberweisung”(リアルタイム送金)になり、しかも無料!
素晴らしくないですか?
窓口での送金
銀行窓口で送金する場合は、
「Echtzeitüberweisung の例外」
が認められています。
窓口での送金は有料のまま。
費用は50セントから2.50ユーロと、銀行によりさまざま。
この送金手数料がそのまま引き継がれます。
もっとも日本の送金手数料

に比べれば格段にお安いです。
“Empfängerüberprüfung”とは?
その”Echtzeitüberweisung”と一緒に、
“Empfängerüberprüfung”(受信人確認)
も同時に導入されます。
これまでドイツでオンライン銀行送金を行うと、銀行は書かれた”IBAN”(国際口座番号先)だけ見て送金してました。
言い替えると、
していたんです。
例えばですよ。
詐欺師が有名人の名前を語り、
「以下の口座に送金されたし。」
と鴨にいい、
「自分の口座」
に送金させることが可能だったんです。
あるいはあなたが
「長~いIBAN」
を書き間違いすると、
「見ず知らずの第三者の口座」
に入金されていました。
これを防ぐため、”Empfängerüberprüfung”(受信人確認)も同時に導入されます。
変更点
10月9日以降、あなたが銀行送金をする際、
- IBAN
- 口座保持者氏名
を正しく記入する必要があります。
もっとも、ここまではこれまでと同じ。
違うのは、
さらに!
本来は名前を
“Dieter Bohlen”
と書くべきなのに、
“Dieter Bolen”
と書くと、
「ひょっとしてDieter Bohlenさんですか。」
というメッセージが出るんです。
凄くないですか?
このような名前の候補が出るのは、
「ほんのわずかな書き間違い」
だけのケースです。
それ以外では、
「名前と口座番号が一致しません。」
とメッセージが出ます。
これで有名人や警察を語る、
「振り込め詐欺」
ができにくくなると、期待されています。